世界食糧計画(WFP)
2000年5月31日

WFP朝鮮民主主義人民共和国最新情勢、No.16

http://www.reliefweb.int/w/rwb.nsf/6686f45896f15dbc852567ae00530132/
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配送不足警報

日本、オーストラリア、アメリカの各政府からの穀物贈与は、7月までのみの配送を保障した。その後、WFPには分配のための穀物はない。8月と9月までの豆類と食用油の寄贈はそれぞれ十分ある。
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朝鮮が冬から抜け出るとき、収穫物はほとんどすっかり消費され尽くす。春の作物が実る前の5月と6月の月は、「端境期」として知られている。公共配給制度の配給は、1日1人当たり150グラムの乏しい量にとどまる。コメで茶碗2杯くらいに等しい。

公共配給制度は、6月に完全に穀物配給が止まるだろう。配送不足で今年、端境期の間中、WFPは北東部に食糧を供給することができただけだった。妊娠中・授乳中の女性、老人、そして、学校教師(介護者)を含む脆弱な集団は、穀物、豆類、食用油を受け取った。

コメの主な田植えが行なわれるこの時期、人々は田畑で本当に一生懸命働いている。しかし、少ない水量に加えて、乾燥つづきの異常な暑さが収穫についての懸念を引き起こしている。

緊急事態職員は、田畑で耕し、植え付け、草取りをする人々を見ると報告する。それから、平安南・北道、慈江道、ナムポ市の西部諸道を受け持つナシバ・グラム・ナビは、田畑でまる一日働いたのち、人々の多くはそのあと薪と公共配給分を補う野生の食物を集めなければならないと報告している。

野生の食物はずっと朝鮮の日常食物の一部ではあったが、近年はるかにずっと重要な役割をになっている。

過去数年いくぶん改善もあったが、食糧供給は必要を満たすにはまだ不十分である。人道社会から提供された340万トンと見積もられる食糧と、危機のピークだった1995年と1996年に目撃されたような規模の自然災害がなかったという事実が、農業生産のわずかな増加を生じさせた。現地職員らの報告によると、家庭レベルでヤギ、ウサギ、カモのような小動物の数が増加しているように見えるが、現地での食糧生産はなお必要量にははるかに不足し、食糧不足の地域もまだいたる所にあり、かなりの困難が続いている。

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立ち入り

WFPは、5月中に2つの郡への立ち入り許可を失った。テチョン(平安北道)とヨンタン(黄海北道)は配分計画から除かれた。WFPは、2ヵ月で3つの郡への立ち入り許可を失った。

立ち入り可能な郡の数の最後の変化は、WFPが両江道でサムジヨン郡への立ち入り許可を得た1999年10月だった。4つの郡が立ち入り可と発表され、しかし、3つの郡だけWFP職員が訪問できた1999年6月以来、WFPは1つの郡の立ち入り許可も失わなかった。

立ち入り可能な郡:160郡
立ち入り不可:   51郡
全郡数:      211郡
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栄養失調の水準は、昨年のこの時期よりかなり低いと緊急事態職員によって報告されている。例えば10代の若者の栄養失調罹患率はかなり少ないと報告されている。

栄養失調のケースは、今やよりしばしば病気に原因が求められる。これは、浄化のための化学物質の欠如ゆえの汚染された給水と、酷い公衆衛生の結果である。暖かい気候が始まり、続いて栄養失調の罹患を増やすような水関連の病気の水準は増加する。

モニタリング

5月中のWFP緊急事態職員は、合計311ヶ所のモニタリング訪問を実行した。

 学 校               16ヶ所
「労働のための食糧」活動現場    15ヶ所
 孤児院               2ヶ所
 託児所              35ヶ所
 幼稚園              37ヶ所
 病 院               20ヶ所
 水害対策委員会および公共配給所 120ヶ所
 家庭訪問             66ヶ所
 5月計              311ヶ所

労働のための食糧(Food for Work, FFW)

WFPは、5月に江原道ウォンサンでFFW活動の回顧と計画研修会を開いた。江原道は、EMOP 5959.01の下でFFW活動のための最も多くの食糧を受け取った。全ての郡の代表が、WFPからのFFWチームおよび上級職員、中央水害対策委員会道議長、それにUNDP技術職員らと共に「学ばれた教訓」会議に出席した。

FFWの昨シーズン中の塩田事業の成功に続き、WFPは平安南道で塩田を囲む10キロメートルの海岸堤防を復旧するためにUNDP、ユニセフ、欧州連合と再び力を合わせた。

プロジェクトの目標は、ヨウ素添加塩生産を40,000トンから150,000トンまで増やすことである。約6,600人の工業労働者が5ヵ月にわたって雇用されるだろう。

現地生産

チョンジン、ハムン、シンウィジュの地域中心地でのWFP支援のビスケット工場は、5月中に「稼動」状態になった。WFPは、1990年代初頭から遊休状態にあった既存のビスケット加工設備を修繕するため21,000米ドルを割り当てた。

6月中の試験操業で、輸送の制約が配分を遅らせている両江道以外の朝鮮の全ての道で、学童にビスケットの配分を可能にするだろう。

      5月生産量 累積生産量(トン)
混合食品    300   4,234
ビスケット   777   4,318

WFP持続的救援・復興活動

5月にWFP事務局長が1999年10月のWFP理事会で承認された持続的救援・復興活動は実施されないと正式に政府に知らせた。覚書に関する交渉は、1999年11月以来、未解決だった。

アメリカ民間ボランティア組織

5月中にアメリカPVOCチームはピョンヤンを離れた。これは、穀物100,000トンをもたらす2国間計画を終わらせることになる。この計画段階は、108郡での176ヶ所のプロジェクトを支援した。約50パーセントの食糧は、ひどい打撃を受けた同国の北東部に向けられた。PVOCは、プロジェクト現場、倉庫、公共配給センター、それに、一般家庭への立ち入りの改善を報告した。PVOCが朝鮮で活動を続けるかどうかは不明である。

FALU運営委員会

カリタス、ワールドビジョン、カナダ食糧穀物バンク、教会合同行動からなるFALU運営委員会が5月28日に香港で会合を持った。委員会は、朝鮮に対する援助側の関心の減少を認めながらも、FALUが2001年も続けられることに合意した。

物流と輸送

5月中に日本から贈られたコメ20,000トン、アメリカの小麦12,500トンが、ナムポ、フンナム、チョンジンの朝鮮の港に到着した。