世界食糧計画(WFP)
2000年7月31日

WFP朝鮮民主主義人民共和国最新情勢 No.18 2000年7月

http://www.reliefweb.int/w/rwb.nsf/6686f45896f15dbc852567ae00530132/
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5月、6月と7月の最初の3週間、朝鮮(DPRK)ではほとんど雨が降らなかった。7月の終わりにかけて雨が降りはじめた。しかし、すでに作物への大きな被害があり、今や回復不能と思われる。

現地機関とNGOの代表は、7月10日と17日に水害対策委員会の計らいでピョンヤン近郊の耕地へ2度視察を行なった。この時期、稲田では少なくとも深さ7センチの水で稲が覆われているべきだが、中には泥だけか、土が地割れした稲田があるようなその地域の日照りの状況を代表団は観察した。

今月末までに同国の多くの地域で降雨が状況をわずかに緩和しなかったならば、今ごろ稲田に溜められる水はなかっただろうし、貯水池の水量もかなり低かっただろう。

6月に視察したFAOとWFPの食糧・作物査定合同調査団は、冬が長引いたため幾つかの春作物二毛作プログラムが悪影響を受けたと報告した。いちばん懸念されることは、現在の不利な状況が、冬と春先の間の公共配給制度配給分の穀物をもたらすトウモロコシとコメの収穫に悪影響を及ぼすことである。これらの作物を査定するための更なる視察が2000年9月に行なわれるだろう。

現在の目標受益者(子ども、授乳母・妊婦、老人)に与えられるWFPの食糧供給プログラムは、この夏場の食糧入手量に対する干ばつの影響によっては左右されない。けれども、他の一般住民の集団は影響を受けるだろう。

渇水水準は給水と電力の両方に影響する。ピョンヤンではしばしば電力と給水の中断があり、コンピュータ操作と通信に影響している。

幾つかの地域で一日に数時間しか電気が来ないような諸道では事態はもっと悪い。WFP緊急職員やWFPの朝鮮人雇用者が病に倒れた事例もあった。

供給

今月、WFPへの寄贈はニュージーランドからの191,000米ドルとアイルランドからの224,000米ドルを含む。アメリカ拠点の「WFP友の会」は現地生産に用いられる11,000米ドルを提供した。

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穀物の最後の船荷は8月に到着し、WFPは 2000年 10月まで食糧配分を続けるだけの
穀物しか持っていないことを寄贈者にはご注意ねがいたい。
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立ち入り

立ち入りについて今月、変化はない。

立ち入り可 :163郡
立ち入り不可: 48郡
全国郡数  :211郡

公共配給制度

両江道で働いているWFP緊急職員は、公共配給制度による幾らかの穀物配給が 7月にあったと報告した。日に200グラムの大麦と小麦で30日分が労働者層と職員層に配給された。これらの7月の配給は、同国の他の地域から送られる食糧が遅れて到着したためだった。

その他の地域では公共配給制度の穀物配給はなかった。幾つかの郡ではトマトが配給されたところがあり、また、一般に野菜や海草や食用の野草で作られた代用食品が配給されたところもあると緊急職員たちは知らせてくる。

ひどく打撃を受けている北東部では公共配給制度に頼っている人々が苦しんでいると緊急職員のペドロ・アモラトが報告する。もっとも深刻な影響を受けている人々は、「労働のための食糧」プロジェクトを通じてWFPからか、あるいは、食糧援助リエゾン・ユニット(FALU)から食糧を受け取っていないような工業労働者層と職員層である。(FALUは幾らかの食糧を工業労働者に提供している。)これらの人々は、完全に代用食品か野生の食料に依存している。

子どもたちが親と一緒に代用食品や野生の食品を探し回るために同行させられるため、学校の出席率が低下していると、ペドロは言及した。

この夏の「端境期」中、WFPは北東部のあらゆる世帯の食糧保障を支援するために4,477トンの追加食糧を差し向けた。

モニタリング

WFPは7月中に247ヶ所ほどのモニタリング訪問を行なった。

 家庭訪問          49ヶ所
 水害対策委員会・公共配給所 95ヶ所
「労働のための食糧」活動現場 19ヶ所
 病院             8ヶ所
 幼稚園           25ヶ所
 現地生産現場         7ヶ所
 託児所           21ヶ所
 学校            23ヶ所
 総計            247ヶ所

FALU

FALUは、カナダ食糧穀物バンクからの代表をFALU運営委員会メンバーとして受け入れた。咸鏡南・北道と江原道の工業労働者層とその家族向けの小麦 12,500トンについてのモニタリングを視察するため、同団体の調査団が朝鮮に滞在した。そして、朝鮮への食糧の輸送について将来の方策を検討する。

カナダ食糧穀物バンク代表はカリタスからの代表と同行したが、カリタスのその代表はいっそうの現地視察を行い、朝鮮におけるカリタスの今後の介入について議論を続けるため7月29日まで滞在した。

平安北道からの最新情報

緊急職員のギャビー・ダフィーは、2週間にわたる平安北道でのモニタリング中に彼女が観察したことについての以下の短信を送って寄越した。

「この時期、道路に沿って活発な活動が見られる。人々がどこにでも居り、すごく活動的だ。歩いていたり、自転車に乗っていたり、田畑で働いている人もいれば、「荷物の包み」を運んでいる人もおり、沢山の人がジャガイモの袋を運んでいる。夏休み中の子どもたちが見られ、元気に泥だらけになって小川で遊んでいたり、川で水浴びしていたり、魚とりの小さな網を持っている子もいる。町では子どもたちはただ水溜りで遊んでいた。

びっくりするくらいの数の家畜が動き回っている。雄牛が引く普通の荷車、しかしまた、子牛を引く人々。ヤギの小さな群れが老人や子どもたちに世話をされていた。美しい灰色のガチョウや小さなアヒルの群れがたいていは老婆たちによって駆り立てられていた。私は荷車に乗せられた数頭のブタを見たが、たぶん屠殺されに行く途中だ。イヌはどこにでもいて、あらゆる形、大きさ、色のイヌだ。ビョクトンへ車で行くのに、車の前を走っていたり、道路の真中でただ寝ていたりする何十匹ものイヌをひかないように、障害物の多い道へ迂回した。私たちはその日を「イヌの日」と名付けた! 私は北部で、ビョクトン近くではじめてヒツジを見たが、大きく、すごく毛が多く、太って見えるヒツジだった。道端で大きな赤いトマトと、小さなスモモらしき何かの果物が売られていた。」

調達と輸送

7月中に59,000トンの品物が到着した。日本からのコメ30,000トンとアメリカからの小麦25,000トンとトウモロコシ大豆ブレンド3,026トン、それにスウェーデンからの砂糖と寄贈品1,000トンである。

WFP食糧援助配送 2000年1月〜10月
穀物 その他
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
19,526
140,000
17,670
0
20,000
53,434
55,000
45,355
0
0
9,838
23,331
10,000
3,629
0
5,000
980
5,076
720
393


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ピョンヤン、朝鮮民主主義人民共和国