世界食糧計画(WFP)
2000年8月31日

WFP朝鮮最新情勢 No.19 2000年8月

http://www.reliefweb.int/w/rwb.nsf/6686f45896f15dbc852567ae00530132/
e593bea7466ca7d38525695400517226?OpenDocument

猛烈な台風が8月31日、北東部海岸地帯を襲った。強風と洪水が家屋と道路、橋のようなインフラにかなりの被害をもたらした。多くのところで電話線が切れた。

咸鏡南道では42名が死んだという非公式の報告がある。

朝鮮民主主義人民共和国における国連上級職員でWFP代表でもあるデビッド・モートンは、台風が来たときチョンジンに滞在しており、多くの被害を目撃した。

チョンジンでは、あちこちで深さ1メートルまで浸水した。しかし、水は今ではひいており、何百人もの人々が動員され、街路で深さ30センチくらいの泥土や瓦礫を忙しく取り除いている。多くの人々が家を失い、公共の建物が被害を受けた。

チョンジンから南へ30キロの所の主要道路の橋で支柱の間2つ分、40〜50メートルに渡って崩れ落ちた。この橋はチョンジンから南への唯一のルートだ。隣接した鉄道橋もまた通行できない。その川は、広い面積、おそらく幅800メートルくらいに渡って家々を壊しながら溢れた。川を渡る迂回路が建設されており、台風の後、4日たって、WFPの一行はチョンジンから外へ出た最初の車両だった。

もっともひどく影響を受けた区間のひとつはマチョンを過ぎてハムフンまでで、多くの橋が流された。ハムフンの北の道路13キロの区間は、ここの主要な川(ホリョン川)の堤防に沿って走ることになる。この道路のあちこちが流され、橋が崩されて、村々や農地を通る迂回路が利用されているが、これらは狭くてかなり渋滞し、トラックはずっとくっ付いて走る。

道路や鉄道輸送への被害は、修理が広範で費用がかかり、また長期に及ぶだろうから、おおいに深刻な問題を意味する。9月2日から非常に多くの男性や女性たちが復旧作業に活発に従事している。土や石を取り除くのに牛引き荷車を使いながら、復旧作業の大半は手作業で行なわれている。橋の修理は、丸太や石を用いて行なわれている。

咸鏡南道の被害に支援している緊急職員ミルジャナ・カヴェルジュは、泥の中から食器を掘り出していたチャン・スンエさんと話した。彼女はすべてを失い、隣家で寝泊りしている。彼女が持っている唯一の食糧は、いくらかの最近収穫された早物トウモロコシだけだ。家を失った人々の食事の用意のために近くの託児所の調理設備が利用されている。

作物被害

この台風の特徴は、川の洪水を引き起こしたが、作物を囲んで守っている堤防は概して持ちこたえたことだ。過剰な水を堤防の内側に封じ込めたことが、作物への被害よりインフラへの被害の方がより甚大だった理由だろう。洪水の水がまだ見られる地域は非常に少ない。

水害対策委員会による咸鏡北道での洪水と暴風による作物被害はまだ査定されていない。旅行中の観察からだと、チョンジンの北の地域は主にトウモロコシが植えられて波打つ田園風景だが、多くの場所でトウモロコシが暴風で打ち倒されているが、必ずしも折れてはいなかったという状況だ。洪水の水はいくらかあっても大抵の地域で引いている。トウモロコシは収穫間近だったので、いくらかは取り戻せる。幾つかの地域では、トウモロコシの穂軸が干してあった。房のついたトウモロコシはしばしば黒ずんでいた。

チョンジンの南の多くのトウモロコシ地帯も暴風の影響を受けて打ち倒されているが、必ずしも折れてはいない。2、3の地域でトウモロコシが水に漬かり、まだ地面に水が残っているのを見た。これは駄目になるだろう。ここの幾つかの地域のトウモロコシはすでに干ばつで影響されていた。

コメは上々の出来のように見え、概して台風の被害は受けてないようだ。しかし、数日間水没し、おそらく稲が駄目になりそうな幾つかの限定的な地域があった。

輸送における混乱は、収穫と収穫穀物の移動に影響するかもしれない。

2000年9月26日から10月7日にかけて予定されている食糧作物調査団によって、作物査定が行なわれるだろう。

WFPの対応

緊急職員スングバル・トゥンシリは、咸鏡北道の再建・復旧FFW(労働のための食糧活動)プロジェクトを決めるために道水害対策委員会と共に働いている。

以下の項目が承認され、WFPが臨時用として保有していた小麦400トンが送られるだろう。

・流された2本の道路の復旧・堤防2ヶ所の再建・復旧・鉄道の表土と石の除去・主要道路橋の支柱間2つ分の復旧・泥と砂で覆われた稲田とトウモロコシ畑1ヶ所の復旧

立ち入り

立ち入りにおける今月の変化はなし

立ち入り可 :163郡立ち入り不可: 48郡郡総数:   211郡

日本代表団

8月、WFPは日本政府からの3人の代表団を案内した。外務省アジア局長代理のマサハル・コウノ氏と外務省の他の2人の日本人職員が、日本語のできるWFP調達職員と共に8月8日から12日まで朝鮮民主主義人民共和国を訪問した。

代表団は、コメ10万トンの寄贈をモニターするために現地派遣され、WFP緊急職員の現地視察に同行し、貯蔵所、託児所や幼稚園のような施設、それに、老人受益者の家庭訪問を行なった。

北京での記者会見で述べたところでは、コウノ氏は、コメは「住民のあらゆる層」に分配されていると代表団は信じると語った。

配送と資源

8月中、WFPはオーストラリア政府から小麦13,000トンの寄贈を受けた。豆類や植物油のような補足品目は、バランスの取れた食糧を供与するためになお緊急に必要とされている。

活動の最新情勢

EMOP5959.01の活動は、2000年12月まで延長された。これによって、同プロジェクトをOCHA(人道支援局)の調整された合同要請プロセスと結びつけることができるだろう。

WFPは、以前に欧州連合がカバーしていた黄海南道と平安南道への食糧配給を引き継ぐよう求められた。欧州連合は、非食糧品目のプログラム、主として肥料にそのプログラムを集中することに決めた。

モニタリング

8月中、WFP緊急職員は、270回のモニタリング視察を行なった。

家庭訪問:76回水害対策委員会・公共配給所:101回労働のための食糧活動現場:12回病院:11回幼稚園:13回孤児院:2回託児所:47回学校:8回

積み出しと調達

8月に総計57,060トンの品目、つまり、コメ30,000トン、小麦25,000トン、大豆1,260トン、それにDSM800トンが到着した。