世界食糧計画(WFP)、朝鮮民主主義人民共和国最新情報 No.44

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 2002年10月11日

 WFPは食糧援助を削減開始…

年末までの穀物不足7万2千500トンを埋め合わせるための新たな寄贈がなさそうなので、WFPは同国東海岸諸道の一定の受益者集団への食糧配給を段階的に停止し始めた。

9月、東部のおよそ100万人の小学生たちは、その子たちの限られたカロリー摂取のうちの多くを補っていた1日200グラムの穀物配給が無しにされた。中等学校生徒25万人以上への同様の配給も援助量が減少した5月に停止され、その後、再開することができなかった。14万人以上の高齢者、そこには未亡人、老人世帯、慢性病患者、それに障害者も含まれるが、これらの人々もまた9月の端境期のための1日500グラムの配給を無しで過ごさねばならなかった。

10月、東海岸地方の46万人以上の幼稚園児と約25万人の妊婦および授乳中の女性への穀物配給が停止された。11月からは、92万5千人以上の託児所の子どもたちが、1日160グラムの配給をもう受け取れないだろう。

こうした、WFPの中心的な受益者集団への配給の前例のない中断を強調するために、9月30日に中国・北京で記者会見が開かれ、また10月24日に韓国・ソウルでも同じく記者会見を開く予定だ。また、WFP日本連絡事務所長のミホコ・タマムラ氏も、後日、日本で記者会見を開くべく、9月24日から10月1日まで朝鮮民主主義人民共和国を親善訪問した。

 活動回顧

トウモロコシ収穫は、9月末までにあらゆる道で完了された。コメ収穫は、たいていの地方で10月に始まる。9月24日から10月8日まで滞在したFAO・WFP収穫調査団がいくつかの地域を訪問し、主要穀物予想収穫量を見積もり、食糧余剰のある道と食糧不足になる道とをそれぞれ査定した。調査団の報告書は10月後半に公表され、WFPの来年のプロジェクトの土台となるだろう。

公共配給所を通じた政府の1日当たり食糧配給は、9月にたいていの道で1人当たり約360グラムに増えた。ピョンヤンでは1人1日当たり400グラムと報告されたが、北東部の両江道、咸鏡北道では300グラムのままだった。当月の公共配給所配給量の増加は、タイからの商業輸入米が利用されたためと見られる。

 栄養調査最新情報

ユニセフ、WFP、政府による栄養調査は、10道にわたる立ち入り可の郡ないし地区の6000世帯をサンプルとして行なわれる予定だ。WFPは調査のために、国際緊急職員16名、朝鮮当局職員14名、朝鮮人運転手15名の計45名のスタッフを配置する。朝鮮当局側リーダーの訓練講習が9月25日から27日にかけて行なわれ、他方、データ収集チームの訓練講習が9月29日から10月4日までの間に行なわれた。データ収集は10月7日から25日にかけて実施される。WFPローマ本部の上級栄養学者リタ・バティア氏が9月21日から10月5日まで訪朝して栄養調査訓練講習を視察し、またWFP職員に対する調査の方法、データ収集、測定に関する特別講習を行なう。栄養調査実施中、WFPによる弱者集団支援モニタリング活動は中断される見込みだ。

 モニタリングと立ち入り

FAO・WFP収穫・食糧供給調査の一環として、9月に援助目標集団との対話の機会が3度もたれた。受益者らのグループは、参加型の形式で食糧事情についての特別な問題に焦点を当てたインタビューに共に答えた。グループ対話を通じて、市場価格、公共配給所価格、賃金、輸送、賃料、給水、電力などの情報が集められた。これにより、WFPは、最も弱い立場の集団の食料入手状況を査定し、最近の経済改革の潜在的影響を分析することが可能となる。それはまた、世帯別基本食料確保および食料節約のための分析をWFPが開始するうえで役立つものだ。それらは、WFPの今後の計画化と活動に重要である。

咸鏡北道チョンジン市で緊急職員1人が事故に遭ったのち、北京へ首尾よく搬送された。彼は、ピョンヤンまで政府のヘリコプターで移送され、その後、ピョンヤンから北京へ救急チャーター機で運ばれた。こうした医療救急措置については、先に2002年7月、国連人道問題担当事務次官で緊急支援コーディネーターのオオシマ・ケンゾウ氏の訪朝時に朝鮮民主主義人民共和国政府と合意していた。今回の搬送は、国連職員にとっては朝鮮民主主義人民共和国において初めてのことであり、国際社会と政府諸機関との間の非常に良好な協力と相互理解を示すものだった。

 月間モニタリング訪問
              2002年9月  2001年9月
港湾               28     14
WFP現地食品工場        16      5
水害対策委員会・公共配給所    159     136
家庭訪問             73     80
病院               18      2
孤児院               7      3
幼稚園              70     48
託児所              44     25
学校               63     21
「労働のための食糧」事業     15     20
合計               493     354


 2002年9月現在の立ち入り

立ち入り可: 163郡
立ち入り不可:43郡
全国郡数: 206郡

 「労働のための食糧」事業(Food-For-Work, FFW)

秋のFFWシーズン向けに、すべて東海岸地域での25ヶ所の追加プロジェクトが今月、査定された。この最後の一連のプロジェクトのために穀物約6千875トンが割り当てられ、この秋場の縮小されたFFWプロジェクト目標を完遂する予定だ。

咸鏡南道(リウォン郡)と江原道(イチョン郡)にある最も脆弱で僻地の2つの郡で、査定、モニタリング、食糧配給における効率を高め、プロジェクトをより良好なものにする可能性を探るため、FFW班と地方当局との間で何度か会合がもたれた。給水プロジェクトでの協力可能性についてユニセフとの協議が続けられた。ユニセフは、咸鏡南道のある郡で給水システム用配管を提供し、他方、WFPは食糧援助を通じてその事業を支援することになる。FFW班はまた、食糧援助リエゾン・ユニット(FALU)傘下の非駐在NGOとの協力可能性についてFALUと何度か会合をもった。このことは、来年春季のFFW事業向け非食糧品目の供給をカバーしうるものだ。

 WFP現地食糧生産

9月の生産は4千700トンで、8月の記録的だった6千200トンより減少した。東海岸地方のWFP食品工場は余剰分混合食糧を生産してあった。十分な輸送能力がないため東海岸諸地域への輸送がほとんど出来ず、過去数ヶ月間に在庫が着実に増えていた。それゆえ、東部では9月に一時的に生産が停められ、通常操業は10月に再開される予定だ。

食品工場では、来年1月初めまでに新たな小麦または小麦粉が到着しなければ、原料穀物が枯渇することになるだろう。ドライ脱脂粉乳材料の供給量が少なく、現在の使用水準で行けば2003年2月に底を着くだろう。予備的な措置として食品工場班は、ドライ脱脂粉乳の代りに大豆の割合を増やすよう製造法を変更する可能性を検討中だ。食品工場班はまた、麺製造機の1つを試みにトウモロコシ・ミルク混合品生産用に転換するかもしれない。トウモロコシ・ミルク混合品と麺類は、目標受益者集団、つまり妊婦と授乳中の女性にとって交換可能なのだ。

 食糧援助リエゾン・ユニット

非駐在NGOのアクション・バイ・チャーチ・トゥギャザー(ACT)が9月21日から28日まで滞在した。アピール職員のミーク・ウィーダ氏、コミュニケーション職員のカリー・ロング氏が咸鏡南道を旅行し、弱者集団支援班、食品工場、それにACTから援助を受けている幾つかの協同農場を視察した。彼女らはまた、政府代表、および、朝鮮民主主義人民共和国に駐在する他の国際人道機関の代表らと会合をもった。

 到着品目

総計4万7千491トンの食糧が9月に到着した。
・小麦3万1千トン(アメリカ)がフンナムとチョンジンにモクパフ号で到着。
・混合品目5千389トン(アメリカ)、すなわちコメ1千475トン、豆類241トン、食用油3千673トンがナンポにエバー・チアー号で到着。
・混合品目3千509トン(アメリカ)、すなわちコメ929トン、大豆230トン、食用油2千350トンがナンポにクォク・トゥ・ジャム号で到着。
・大豆2千800トン(アメリカ)がナンポにマイク・オリアリー号で到着。
・食用油533トン(アメリカ)がフンナム港にトンジアン号で到着。
・食用油360トン(アメリカ)が中国・大連から鉄道でナムヤンに到着。
・砂糖1千248トン(ドイツ)がシンウィジュに、他の砂糖624トン(ドイツ)と 183トン(キューバ)が中国・大連から鉄道でナムヤンに到着。
・コメ1千800トン(カリタスとカナダ食糧穀物バンクの共同)がフンナム港にヒョクシン号で到着。
・混合ビタミン7.2トンおよび混合ミネラル21.6トン(カナダ食糧穀物バンク)と、混合ビタミン4トンおよび混合ミネラル12トン(ディアコニー)の両寄贈品がFALUを通じてピョンヤンに到着。

 職員最新情報

WFP国際職員派遣団は9月末現在、3名の新職員メンバーが到着し、総数47名である。