朝鮮民主主義人民共和国担当人道調整官の記者会見

国連広報部(DPI)

2002年11月18日

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朝鮮民主主義人民共和国における食糧事情と人道状況の急速な悪化にもかかわらず、世界食糧計画(WFP)は、食糧援助が必要な600万人のうち300万人にしか行き渡らない量に援助を削減していると、同国担当の人道調整官マスード・ハイダー氏が、今日午後の本部での記者会見で語った。

ハイダー氏は最近、朝鮮民主主義人民共和国訪問から戻り、WFP援助リスト上の 600万人のうち400万人は子どもで、その他は女性、高齢者、他の脆弱な人々からなると記者らに話した。援助国からの支援約束が今のところもうないので、来年には同機関が援助できそうな数字は150万人へとさらに減らさなければならなくなるだろうと、彼は付けくわえた。

約400万人の子どもたちはすでに栄養不良だと特に言及しながら、彼は、着実な食糧援助がなければ、この子らの成長に永久的なダメージが残りかねないと懸念を表明した。現在の食糧不足の結果は、すぐには明らかにならないようである。というのも、9月から援助削減が始まり、だんだん削減幅がひどくなってきたにもかかわらず、目下、収穫作業がすすめられているからだ。しかし、来春までには、結果は深刻なものになるだろうと彼は言い添えた。

これまでのところ、来年の必要量の12分の1、つまり1ヶ月分しか援助の約束がないと彼は述べ、援助国側は人道支援のための適切な立ち入りモニタリングができていないと懸念を抱いていると特に言及した。同国の人道支援職員たちは、けっして立ち入りが妨げられないというわけではないが、おそらく現在の政治情勢が援助物資配送を妨げている別の要因でもある。その他、援助国側は、政府が援助受益者の完全なリストを提供するという約束を実行するのをじっと待っていると、彼は付けくわえた。

ハイダー氏は、食糧25万トンに上る寄贈をした今年の最大の援助国、合衆国がモニタリングについて懸念を表明し、来年の援助約束をまだしていないと語った。これまで来年の援助約束を与えた援助国は、欧州連合とイタリアだけである。かつて主要な援助国は、人道支援と政治とを切り離してきたことに言及しながら、彼はその点が継続されるよう希望し、人道支援の受益者に政治情勢の責任はないのではないかと指摘した。

朝鮮民主主義人民共和国の人道状況は、援助国の約束が減りはじめるちょうど少し前にわずかながらも改善を示していたと彼は話した。たとえば、食糧生産の着実な増加と慢性栄養不良の低下が見られていた。同様に、経済改革が開始されたし、政府は人道支援配送プロセスにおける通信を改善するための衛星通信機器の設置にも同意していた。

その他の面の向上では、救急医療搬送が政府に承認されたこと、および、同国の全203郡中163郡での人道的立ち入り調査が確保されたことをハイダー氏は述べた。けれども、そうした前進が、現在の援助国側の不十分な援助約束によって危うくされかねないと、彼は付けくわえた。