2002年朝鮮民主主義人民共和国栄養調査報告書 ≪要旨≫

朝鮮民主主義人民共和国中央統計局

20021120日、(刊行)20032月、平壌

 

【要点】

200210月に調査実施

子供とその母親を対象

政府中央統計局、子供栄養研究院、ユニセフ、WFPで共同実施

1)過少体重(年齢別体重)の子供の比率は、

1998年   2002年

61%   20%

2)衰弱=急性栄養失調(身長別体重)は

16%   8%

3)発育不全=慢性栄養失調(年齢別身長)は

62%   39%

 

【経緯】

20027月に共同調査の実施に合意

目的

1)朝鮮の女性と子供の栄養状態改善のための朝鮮政府、ユニセフ、WFPそれぞれの将来計画と財政支出を査定するために役立てる。

2)朝鮮中央統計局および子供栄養研究院の調査能力向上に役立てる。

ロンドンの子供健康研究所、バンコクのタイ保健基金の技術協力(調査結果の信憑性を保証)

 

【調査方法】

12の道・市のうち7道・3市で、7歳以下の子供とその母親からなる「世帯サンプル」6000サンプルを無作為抽出

10道・市の全ての里(農村)、洞(都市)から200箇所を無作為抽出

(それら洞・里が立ち入り不可の場合、次の番号の洞・里を抽出)

各道・市からそれぞれ20洞・里、計200洞・里

各洞・里から託児所1ヶ所を無作為抽出

その託児所所属の2人の子供を無作為抽出、その2人の子供の世帯を「指標世帯」

指標世帯のすぐ近所で7歳以下の子供がいる14世帯を抽出し、合わせて15世帯を1組の「ローカル世帯群」、ゆえに、200の洞・里ごとに30世帯を抽出

10道・市の全体で6000世帯を抽出

6000人の母親と7歳以下のその子供を対象

世帯サンプルでの最年少の子供とその母親の身長・体重測定

および栄養・保健状況のアンケート調査

アンケート調査票はユニセフ標準調査票を基に作成

 

【実施状況】

2002107日から25日までの10調査日に実施

20組の調査班

各調査班は、中央統計局職員、子供栄養研究院職員、ユニセフ・WFPの外国人職員、それらの朝鮮人職員、運転手の5名で構成。総員100名以上

ユニセフ外国人職員5名、WFP外国人職員15名が参加

データ分析作業は20021118日から25日に行なわれた。

 

【調査結果】

調査結果は、2000年調査の結果とも照応

1998年、2000年、2002年の3つの調査は厳密には比較できないが、いずれも人口の大多数をカバーする全国調査

3つの調査結果から、栄養状態にかなりの改善が見られ、そうした改善は持続。発育不全の面より低体重の面で改善がより進展

ただし、地域ごとのある程度の格差

 

栄養摂取について量的には改善されつつあるが、質的にさらに改善される必要

あらゆる世帯で食料の蓄えがあり、食事は3

エネルギー源の主食はほとんどとれているが、肉・魚・卵・豆類のようなタンパク源および果物は一般的でなく、地域によって格差

 

胎児および幼児の発育が良好でない地域では、母親の妊娠前、妊娠中、授乳中の食事改善が今後の課題

 

 

<国連のコメント>

朝鮮政府は、子供の栄養状態の改善は、ある程度、国際援助のおかげと認識

 

調査結果は非常に励まされるもので、国際援助が明らかに意図した人々に届いている、と大島賢三国連人道問題担当事務次官はコメント

 

しかし、ジェームズ・モリスWFP事務局長は、WHOの基準では衰弱した子供の比率がなお高く、発育不全の子供も非常に多い。さらに、昨年来の国際援助低迷のため、達成された改善が危うくされかねず、もし国連が医薬品や食糧を今後十分に援助できなければ、再び栄養失調率が高まりうる、とコメント

 

<カトリック系NGO、カリタス香港のコメント>

栄養調査の結果は明らかに改善された状況を示していたので励まされるものではある。けれども、これは極度に悪い状況を出発点とした、そこからの改善だと見られなければならない。しかしまた、それは食糧援助の大部分が認定された支援目標集団に届いていることの間接的な証拠をも与えている。

 

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出典:

20-Feb-2003, UNICEF, DPR Korea: Nutrition Assessment 2002

http://wwww.reliefweb.int/w/rwb.nsf/6686f45896f15dbc852567ae00530132/80d3b9468465edbac1256cd2004c8a40?OpenDocument

20-Feb-2003, UNICEF, Child nutrition survey shows improvements in DPRK,

but UN agencies concerned about holding onto gains

http://wwww.reliefweb.int/w/rwb.nsf/6686f45896f15dbc852567ae00530132/43349eb94958082949256cd30005948e?OpenDocument

05-May-2003, Caritas, Emergency appeal for the ongoing food and health

crisis in DPRK for the period 1 Apr 2003 to 31 Mar 2004

http://www.reliefweb.int/w/rwb.nsf/6686f45896f15dbc852567ae00530132/7f096aed7ce26ed3c1256d1d004db1f3?OpenDocument