朝鮮民主主義人民共和国 世界食糧計画(WFP)月報 2004年5月

2004年6月7日

原文:DPR Korea Monthly Update - May 2004

要約

支援の受益者である西海岸地域の200万人以上の妊産婦や幼稚園児・小学生など が6月から7月まで穀物レーションの配給を受け取れなくなる。2万4千トンの小麦 が届けられる予定があり、そのため8月にはこの状況は改善されるだろう。しか し10月には再度配給は減り、その影響は300万人に及ぶ。追加の支援が直ちに表 明されない限りは、全ての穀物配給と8月の労働のための食糧(FFW)事業が11月ま で中断されることになる。更に多額の借入金を返済しなければならない。5月に は80万人の保育園児・幼稚園児が野菜油の配給を全く受けられず、西海岸地域の 100万人近い保育園児・幼稚園児が豆類を受け取れなかった。

今後6ヵ月に必要な支援

新たに追加された、2004年6月から11月までの支援要請

事業評価

政府の公共配給制度(PDS)は一人当たり一日300グラムの水準を保っているが、6 月には多くの郡で250グラムまで減らされる。

5月1日の労働の日を祝して、いくつかの郡がPDC(訳注:公共配給所)を通じて肉を 配給した。自前の家畜を持つ工場では、労働者の家族に1kgの豚肉を配給したと ころもある。

5月は食用草など野生植物の収穫期である。郡によっては住民を動員して収穫し、 PDCを通して一人当たり一日200gの量を10日間配給した。他地域では個人で自家 消費用に収穫を行っていた様である。野生植物の収穫に従事するのは主に主婦や 学童、高齢者である。沿岸部では海藻が収穫された。こちらも郡に動員されるか、 あるいは自家消費のため自発的に行われている。海藻は汁物や麺類に用いられる。 多くの微量栄養素を含む食物である。

6月から7月までは、各地の食糧生産工場や各家庭で代替食品として麺が生産され る。北部地域では小麦・大麦の藁や玉蜀黍の茎、じゃがいも粉から代替食品は作 られる。麺は、PDCに頼るなかでも最弱者層に位置する人々の70%に対して、一人 当たり一日100gの割合で配給される。価格は非常に安いと報告されている。

モニタリング

慈江道の三郡にWFPは訪問できなかった。医者も看護婦も農作業に出ていると言 われたためである。

今月のモニタリング訪問:

2004年5月2003年5月
2065
LFP工場2131
FDRC/PDC134158
家庭訪問9960
病院1234
孤児院148
幼稚園5350
保育園3951
学校3443
FFW32148
合計458648

全203県のうち161県がWFPによる訪問が可能であり、これは人口の85%を網羅して いる。

労働のための食糧(FFW)

5月は咸鏡南道・北道で32の事業が行われた。達成率が低かった事業もあったた め、第二期分の食糧納入が315トン減少した。この食糧が当てられる事業は、咸 鏡南道で行っているSCF-UK(訳注:UK Save the Children Fund)との水・衛生合同 事業か、川内郡でのCESVI(訳注:Cooperazione e Sviluppo)との事業となるか、 もしくは江原道高山郡でいま進行中の大規模な土木・堤防工事事業用に送られる。

WFPは先月列車爆発事故が発生した竜川でFFWを実施している。5,500人の被災者 が居住できる計132棟の高層マンション(合計1134室)の建設のため、700トンの食 糧が割り当てられた。現地訪問時に1万人の労働者が最初のマンション群(4-6階) を建設しているのが観察された。建築の品質は国の水準に達していることが確認 された。進捗状況は良好で、数ヶ月以内に事業は完了する見込である。

地域食糧生産(LFP)

2004年5月の総生産高は5,500トンと、目標月別生産高の90%以上を達成した。煕 川の玉蜀黍・牛乳混合食品(CMB)ミキサーが完成すれば、6-7月期の栄養強化食品 の月別需要はまかなわれると見られる。

UNICEFが発注した混合微量栄養素の到着が遅れているため、6月は(米・牛乳混 合以外の)混合食品は栄養強化されずに製造される。

麺工場の管理者と主任技術者向けの二日間のワークショップが元山で開かれた。 ピョンヤンと新義州・清津・咸興・元山の5つの工場が参加した。それぞれの 工場が、過去2年間の間に蓄積した技術のノウハウを発表した。その後活発で 建設的な議論が行われた。元山の麺工場を見学し、同工場で培われた工場管理 の経験を参加者で共有した。

ピョンヤンのCMB工場では新しい小麦の製粉機が無事設置された。今後同工場 は小麦の製粉を自前で行えることになる。ピョンヤンから技術者が清津に派遣 され、CSM(訳注:玉蜀黍大豆混合食品)の管理装置を修理し、またその使用法を当 地の技術者に指導した。

物資の到着

カナダから寄贈された小麦2,102トンがフンナム港に到着した。アメリカから 寄贈されたCSB3,957トンと野菜油1,005トンは南浦港に到着した。

人事情報

5月のWFPは、地域のSSA契約による4名の国外スタッフを含め47名の国際スタッ フを擁している。

FALU

NGOのカナダ食糧穀物銀行により寄贈された小麦8,298トンがフンナム港に到着 した。物資は到着次第、江原道・咸鏡南道・咸鏡北道・両江道の保育園・幼稚 園の子ども達と職員に、この先二三ヶ月分として配給された。総量で約300万ア メリカドルに相当する。

世界食糧計画(WFP)