〔声明〕

対朝鮮政治攻撃の一環としての人権決議案の国連総会上程を即刻中止せよ!
−EUによる国連対朝鮮人権決議案批判−

http://www.615tongil.org/plus/board.php3?table=comment&query=view&l=504&go=0&p=1

EUは去る26日(現地時間)、対朝鮮人権決議案を史上初めて国連総会に上程す る方針であると公表した。現在決議案草案は、加盟国間で回覧中であり、来月 2日に総会に上程され、17日に票決を通じた採択が諮られる予定である。

EUが提出した決議案は、客観性と国際的な公平性、真実性を欠き、対朝鮮政 治攻撃を目的とした政治文書に過ぎない。

以下、同決議案に対する我々の立場を述べる。

1.公開された決議案草案は、基本的な事実確認すら怠った悪意に満ちた政治誹 謗文書である。

「乳児殺害」や「強制流産」「拷問」「政治犯収容所」など非常に刺激的な表 現によってこの決議案は綴られている。しかし、せいぜいこれらの根拠とする ところは、反朝鮮人権団体の根拠なき情報に基づいた報告書だとのことであ るが、これらの報告書は、いわゆる企画脱北者の誇張された証言と未確認の扇 情的な事実を自信なげに敵視したものである。そして、何より食糧に対する権 利や生存権、平和に生きる権利など、朝鮮の民衆にとって最も切実な権利が 全く無視されている点が、この決議案がどれほど政治的に汚染されているかを 赤裸々に表している。

2.決議案草案は、食糧事情改善を背景に経済復興を図る朝鮮政府の変化を政 治的に歪曲している。

苦難の行軍以降十数年ぶりに食糧配給を正常化させるほどに農業生産が改善し た朝鮮は、2006年1月以降は人道支援を受けないと宣言し、国連に開発支援 へ転換するよう要請した。同時に、世界食糧計画(WFP)及び非政府人権団体職 員の撤収を要求した。これに対し決議案草案は、食糧配給の公平性と透明性を 確保するためのアプローチが困難になったと誹謗している。

農業生産が改善した朝鮮の立場からすれば、一時しのぎの食糧配給ではなく、 国連の開発支援を通じた根本的な経済復興を目指すのはあまりにも当然であり、 朝鮮における食糧に対する権利と人権の改善・向上を真に望むのであれば、 当然歓迎されるべきことである。この事をもって朝鮮がその閉鎖性を強化し たというのは、全く非論理的であり、重大な政治的歪曲以外の何者でもない。

3.決議案草案は、人権改善のための朝鮮の努力を意図的に黙殺し、政治的な 対朝鮮人権攻撃を拒絶する朝鮮の姿勢を、国際社会と国連に対する協力拒 否に歪曲している。

朝鮮は、国連加盟国であり、様々な国際人権条約の当事国であり、主要四大 人権条約の批准国として条約監視機関に多くの報告書を誠実に提出する義務を 果たしてきた。のみならず、海外の人権活動家や国連職員が朝鮮を訪問した ことがあり、様々な国連機関が平壌(ピョンヤン)に常駐している。また、近 年朝鮮は、諸外国と関係を改善することで国際社会と歩調を合わせようと努 力している。特にこの間、諸外国から問題視されてきた類推解析条項が削除さ れ、「罪刑法定主義」が補完された2004年4月の刑法改定は、国連規約人権委 員会の2001年の勧告を履行したものとみなすことが出来る。

また、過去3回の国連人権委員会における対朝鮮人権決議案への拒絶と特別 報告官に対する協力拒否は、国際社会、特に国連への全面的協力拒否ではなく、 アメリカを中心とした、人権にかこつけた対朝鮮政治攻撃に対する拒否であ るという事を明確にしておかなければならない。にもかかわらずこれを国連へ の政治的協力拒否とみなすのは、客観性と公平性を欠いた行為である。

4.対朝鮮人権決議案の国連総会上程を主導しているアメリカ・イギリス・日 本の不当性と非倫理性を指摘せずにはおれない

周知のとおり、今回の決議案を推進しているこれら三国は、史上最も醜い侵略 戦争であり、虐殺戦争であるイラク戦争を決行した虐殺同盟国である。

まずイギリスは、アメリカのプードルというニックネームにふさわしく、EU議 長国という地位を利用して対朝鮮人権決議案の国連総会上程を推し進めてい る。次に日本は、日帝占領期の謝罪・補償はおろか、横田めぐみ遺骨問題を利 用して日本人拉致被害者に対する日朝合意を破り、同問題を決議案草案に盛り こんで全世界的な反朝鮮世論の拡散に力を注いでいる。

そして、人権の政治道具化の究極形態である「朝鮮人権法」を制定し、北の 体制崩壊を露骨に画策している国であるアメリカは、第5次六者会談を前に朝 鮮半島非核化と究極の平和体制構築に向かっている会談の雰囲気を暗転させ、 対朝鮮敵対政策を貫徹させるため、対朝鮮人権決議案の国連総会上程を実 質的に主導している。血にまみれた口で人権を喚いているこれら三国は、イ ラクの次の侵略先として朝鮮を狙っているのである。

5. 我々は対朝鮮人権攻撃の一環であるEUの対朝鮮人権決議案に強く反対 する。

いわゆる脱北者問題で露わとなった「朝鮮の人権」問題についてはアムネス ティ・インターナショナルやヒューマン・ライツ・ウォッチなどの著名な国際 人権団体も指摘しているが、いわゆる脱北者を対象にした脱北理由に関するア ンケートで明らかになったように、脱北者問題は朝鮮の体制による抑圧のせ いではなく、自然災害と経済封鎖によって悪化した食糧難のために発生したも のである。

したがって、その言葉どおりに朝鮮の人権問題を考え、少しでも朝鮮の住 民の人権改善に関心があるというのであれば、食糧難発生の根本原因の除去と これを克服できる対策づくりに努力せねばならないのであり、まずはアメリカ の対朝鮮敵対政策に基づく経済封鎖措置を解除することに力を注ぎ、朝鮮半 島の平和体制樹立のために支援・協力しなければならないのである。

我々は「人権」を政治の道具や侵略戦争の手段にすることに強く反対する。そ して何よりも、我々の生存がかかっている朝鮮半島の平和と統一を阻害するい かなる行為も受け入れることはできない。再び訴える。EUの対朝鮮人権決議 案の国連総会上程を即刻中止するよう強く要求する。

2005年10月28日

6.15南北共同宣言の実現と朝鮮半島の平和のための統一連帯