粉ミルクの人道支援にご協力を

私たち、朝鮮人道支援ネットワーク・ジャパン(略称ハンクネット)は、朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)の育児院への粉ミルク支援活動を行っております。1995年から始まる洪水と干ばつで食糧難に見舞われた朝鮮では、現在、かなりの改善が図られていますが、母親が死亡したり病気に罹ったりして母乳による育児が困難な乳児に対する粉ミルクが不足しており、人道的な支援を必要としている現状です。ところで、日本政府と日本社会は、1998年8月のテポドン発射以降、人道支援を中止したまま今日に及んでいます。そればかりか、この間、朝鮮のおかれている現状と主張を無視し、他の国も同じように行っているミサイル発射実験、核実験、電気需要を満たす原子力利用に対して、朝鮮に限っては一方的に非を煽り、敵対意識の世論を形成してきました。これは、植民地支配時に形成された朝鮮に対する民族排外と差別以外のなにものでもありません。いかなる問題もいかなる国とも、向き合って対話を通じて是是非非を論じるべきです。私たちは、日本が朝鮮と敵対し反目するのではなく、朝鮮との友好的で平和的な関係を確立していくために人道支援活動を行っています。

朝鮮学校を「高校無償化対象校」とすることを求めます

日本では、「拉致事件」を契機に、朝鮮に対する制裁を強めています。親族訪問や墓参の通行手段である「万景峰92号」の入港を拒否したり、在日朝鮮人が朝鮮に住む親戚に食品や衣類などの生活必需品を送ることにも制限を加えております。このように、極めて悪質な人権蹂躙事件を起こしている日本政府に対して、私たちは、制裁措置の破棄を求めてきました。ところが、本年11月25日、菅直人首相は文部科学省に対して朝鮮学校の高校無償化適用の手続きを停止することを指示しました。これは世界人権宣言 (すべての人は、法の下において平等であり、また、いかなる差別もなしに法の平等な保護を受ける権利を有する。)に対する明らかな違反であり、朝鮮学校に通う生徒に対する民族差別以外の何ものでもありません。このような差別を許すなら、基本的人権の尊重を自らで放棄するものと言えます。また、「拉致事件」についていえば、日本の朝鮮植民地支配よる資源略奪、強制連行、日本軍性奴隷という日本の犯罪に対する反省と謝罪と賠償をせずして、一方的に朝鮮の加害行為を主張しても解決するものではありません。朝鮮に対する差別と排外主義を煽るのではなく、歴史的本質の理解を踏まえて、制裁ではなく対話を通じて解決を図るべきです。

武力で向き合うのではなく、話し合いによる平和外交を求める

韓国が朝鮮沿岸からわずか十キロしか離れていない北方限界線(NLL)付近で軍事演習を行い、それに対して朝鮮が大延坪島(テヨンピョンド)に砲撃を加えた事件を受けて、日・韓・米は朝鮮半島沿海でさらなる軍事演習を行いました。日本政府は積極的に軍事演習に加担していますが、このことは、戦争放棄を定めた日本国憲法に違反することは明白です。いかなる理由があっても、戦争は、いずれもの国の人々に対して甚大な惨禍と不幸をもたらすものです。日本は、武力衝突・戦争を起こさせないために、話し合いによる平和的な解決を図ることを関係各国に働きかけるべきです。